【04: POPBeforeSMTPへの変更】
SVサーバでは、メール送信(SMTP)サーバとして利用が可能ですが、初期設定状態では SMTP Auth になります。 メールソフトによっては、SMTP Authに対応できないものがありますので、 そのようなソフトを利用される際は、サーバの設定をPOP Before SMTPに変更することにより、メール送信が可能になります。 |
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■POP Before SMTPとは | ||||||
POP Before SMTPとは、無断にSMTPを利用されないようにするためのセキュリティ手段のひとつです。 POP受信をすることにより、サーバ側でホストを記録して、そのホストからのメール送信を一定時間許可をします。 一定時間経過すると再度POP受信を行わないとメールが送信できなくなります。 |
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■サーバ側の前準備 | ||||||
POP Before SMTPを開始する前に、特定のPerlモジュールが必要となります。 下記の手順に従って、4つのPerlモジュールをインストールしてください。 この作業はTelnet接続の上、ルート権限で行う作業となります。 |
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CPANコマンドを利用し、必要なPerlモジュールをインストールします。 % perl -MCPAN -e ←CPANモードの起動 cpan> install Time::HiRes cpan> install File::Tail cpan> install Date::Parse 上記で、CPANモードでのperlモジュールインストールは、終了です。 exit と入力して、CPANモードを終了し、次のコマンドを実行して下さい。 % cd /ports/net-mgmt/p5-Net-Netmask % make % make instal l |
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■ソースの入手 | ||||||
Pop-before-smtp Homeのホームページにアクセスして、Pop-before-smtpのtar.gzファイルをダウンロードしてください。 | ||||||
Pop-before-smtp Homeホームページ : http://popbsmtp.sourceforge.net/ Pop-before-smtpダウンロードページ : https://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=5017 |
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pop-before-smtp-1.38.tar.gzをダウンロード (2005年8月31日現在 最新バージョン) ※「.rpm」ファイルは、Linux用なので利用できません。 ダウンロードしたファイルをサーバにアップロードします。 管理者ユーザIDでFTPアクセス をして、/home/admin(最初のアクセス時の ディレクトリ)にアップロードしてください。 例)管理者ユーザIDが「test」だった場合、ルートからみて「/home/test」のフォルダになります。 |
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■ソースの展開 | ||||||
ソースを/usr/local/src/にコピーします。 | ||||||
% cd /home/admin ↑※ admin 部分はお客様の管理者ユーザIDに置き換えてください。 % cp pop-before-smtp-1.38.tar.gz /usr/local/src % cd /usr/local/src % ls ↑※srcフォルダ内に、[pop-before-smtp-1.38.tar.gz] がコピーされているのを確認します。 コピーされたソースを、/usr/local/src/内で解凍します。 % tar zxvf pop-before-smtp-1.38.tar.gz 解凍が開始され /usr/local/src/内に pop-before-smtp-1.38ディレクトリ が作成されます。 |
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■ ファイルの変更 | ||||||
展開されたpop-before-smtp-1.38ディレクトリ内にあるpop-before-smtp-conf.plファイルを 変更します。 pop-before-smtp-conf.plを変更します。 |
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40行目 変更前 # Set the log file we will watch for pop3d/imapd records. #$file_tail{'name'} = '/var/log/maillog'; 変更後 # Set the log file we will watch for pop3d/imapd records. $file_tail{'name'} = '/var/log/maillog'; |
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99行目 変更前 # For UW ipop3d/imapd and their secure versions. This is the DEFAULT. #$pat = '^(... .. ..:..:..) \S+ (?:ipop3s?d|imaps?d)\[\d+\]: ' . # '(?:Login|Authenticated|Auth) user=\S+ ' . # 'host=(?:\S+ )?\[(\d+\.\d+\.\d+\.\d+)\]'; 変更後 # For UW ipop3d/imapd and their secure versions. This is the DEFAULT. $pat = '^(... .. ..:..:..) \S+ (?:ipop3s?d|imaps?d)\[\d+\]: ' . '(?:Logn|Authenticated|Auth) user=\S+ ' . 'host=(?:\S+ )?\[(\d+\.\d+\.\d+\.\d+)\]'; |
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419行目 変更前 =cut #-------------------------- Sendmail SMTP -------------------------END- 変更後 #-------------------------- Sendmail SMTP -------------------------END- |
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変更が終了しましたら、下記のコマンドでテストを行います。 |
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% cd /usr/local/src/pop-before-smtp-1.38 <Enter> % ./pop-before-smtp --config=./pop-before-smtp-conf.pl --debug --nowrite --reprocess <Enter> Sep 29 09:01:17 starting up Sep 29 01:57:11 found ip=210.172.143.2 Sep 29 01:57:11 added 210.172.143.2 to DB Sep 29 01:57:14 found ip=210.172.143.2 Sep 29 03:01:06 expiration event for ip=210.172.143.2 Sep 29 03:01:06 expiration event for ip=210.172.143.2 |
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テストが問題なければ、上記のようなログが表示されます。 「starting up」が表示されれば問題はありません。 「found ip」等の表示には大変時間がかかる場合がございますので、上記と同じ表示になるまで確認する必要はありません。 表示の終了は、「Ctrl+C」で行ってください。 エラーメッセージ等が表示されるようでしたら、再度pop-before-smtp-conf.plの設定を見直してください。 /etc/mail/ホスト名.mcファイルの最後に設定項目を追加して、 sendmailの設定を変更します。 |
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/etc/mail/ホスト名.mcが見つからない方は、このマニュアルの最後にある /etc/mail/ホスト名.mcの作成の仕方 をご参照ください。 |
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/etc/mail/ホスト名 .mc 最終行に追加 | ||||||
# Put this somewhere in the local information Kpopauth hash -a<OK> /etc/mail/popauth # Make this the first item in the check_rcpt section: SLocal_check_rcpt
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ここにも、設定が公開されていますので、ご参照ください。 | ||||||
http://popbsmtp.sourceforge.net/sendmail.txt | ||||||
修正が終了しましたら、設定変更を行います。 |
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% cd /etc/mail % make install % make restart |
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■インストール | ||||||
3つのファイルを所定のディレクトリにコピーします。 | ||||||
% cp /usr/local/src/pop-before-smtp-1.38/pop-before-smtp.init /usr/local/etc/rc.d/pop-before-smtp.sh % cp /usr/local/src/pop-before-smtp-1.38/pop-before-smtp /usr/sbin % cp /usr/local/src/pop-before-smtp-1.38/pop-before-smtp-conf.pl /etc/pop-before-smtp-conf.pl |
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■実行 | ||||||
pop-before-smtpをデーモンとして、実行します。 |
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% /usr/local/etc/rc.d/pop-before-smtp.sh start Starting pop-before-smtp: done |
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以下のコマンドで、プロセス起動を確認してください。 |
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% ps auxw | grep pop-before-smtp root 20369 0.0 0.2 5512 4276 ?? Ss 11:18AM 0:00.01 /usr/bin/perl -wT /usr/sbin/pop-before-smtp --daemon=/var/run/pop-befo |
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/etc/mail/ホスト名.mcの作成の仕方 /etc/mail/ホスト名.mcが見つからない方のみご参照ください。 |
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% cd /etc/mail % make |
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作業が終了しましたら、lsコマンドで、ホスト名.mcファイルとホスト名.cfファイルが作成されたことを確認してください。 | ||||||